平成27年2月26日(木)更新 カテゴリ[その他]
2014秦野観光写真コンクール表彰式を実施−入賞作品発表!
2014秦野観光写真コンクール表彰式を行いました。今回は、全体講評と上位入賞作品の講評をご紹介させていただきます。
『表彰式』
【全体講評】
今年もたくさんの作品が応募されました。
この作品のほとんどがデジタルカメラで撮影されています。ということはデジタル技術が使われているわけですが、これを観光写真という形にしますと、ネット応募の場合も最終的にはプリントという形で見ます。プリントにするということは、技術的な方法は別としまして、行為としてはアナログ的な行為になります。
多くの方に見ていただくため、ネットを利用するということは、私はいいことだと思います。
最近はデジタルカメラ、あるいは、スマートフォン・携帯など写真を撮影するツールは大変多いわけですが、それは、「写真を撮る」という行為で終わってしまっているわけです。
それを違う形で見る、さきほど言ったように観光写真の場合は、プリントという形になるわけですから、今後もやはり、プリントするという方向に広がっていくことが期待されます。
作品の内容ですが、観光といいますと、ある地域をアピールするということになりますが、従来の考え方ですと、イベントですとか、いわゆる一般的な観光スポットという所に焦点が絞られてきていましたが、最近は、それとは別に「癒し」というような形で観光的な見直しがされてきているのではないかと思います。
今回の応募作品の中には、そういう観点から撮られている作品がかなり多かったと思います。
(審査員:伊奈喜久雄 氏-フォトコンサルタント)
『推薦:春の思い出に 込山知枝さん』
【講 評】
「八重桜をたくさん摘んで春の思い出を写真に」というアピールコメントが書いてあります。
背景には、まだたくさんの花をつけている木があります。それとは対照的に前には、摘みとられた桜がたくさん積まれています。
その間に子供たちの笑顔が揃っております。
心休まるというような、そのような言い方もされると思いますが、やはり、この作品を見ておりますと、思わず笑顔がこぼれてきますね。
それから、この桜については、画面から出てくることではありませんが、八重桜は、「食用」という用途がありまして、秦野は日本有数の収穫量を誇っているそうですね。
それも、この作品は観光写真として、秦野の魅力を伝えているのではないかと思います。
手前に写真を撮る男女、この2人と、それから子供達、桜の関係が見事に決まっております。良いシャッターチャンスですね。
『特選:根づいたかな? 小倉節子さん』
【講 評】
アピールコメント「田植えが終り、ホッと一息の棚田」。
最近、棚田というものが見直されてきていますね。
いわゆる農業という観点からみますと、棚田というものは農業機械が入りにくいなど問題があるようですが、やはり、そこを眺めるということは観光的な面から見ますと、心が静まると思います。
田植えが終り、ひとりの男性がおそらく、稲の生育状況だとか、水の具合を見ているのではないかと思います。
手前に花を入れています。
この「前ボケ」がありますので、棚田の緑が一層生きてくるのではないかと思います。
『特選:太陽に向かって 小柴宗子さん』
【講 評】
アピールコメントには「たくさん咲くヒマワリが同一方向を向いている楽しさを捉えた」とある、この作品の撮影は、秦野戸川公園で行われています。
一つの方向を向いているというのが、作者が十分に考慮した点ではないかと思います。
花が同じ方向を向いている、太陽の方向とも言われますが、それは別として、ともかく、この花の季節感、夏の強烈な感じを出すには、やはり、花に直面するということが必要だと思います。
そういう場所をうまく選択しています。
それから、ご夫婦でしょうか、写真を撮っております。左の方にもシルエットになっておりますが、ひとりの人物が見えます。この花と人物の関係が上手く捉えられていると思います。
また、遠景ですが、ひまわりを少し入れて、その奥の余分な部分は上手くカットしています。画面全体に力強さがみなぎっていると思います。
『特選:一夜明けて 佐藤節夫さん』
【講 評】
「前日の降雪、早朝、渋沢丘陵からの展望で雪化粧の丹沢連山に朝陽が射し、『山並みの稜線が美しい』。『秦野盆地が白銀の世界』に感動した。」
まさしく、このアピールコメントが画面に余すことなく、描かれていると思います。
雪が降るというのは、しばしばある状況ではありませんが、時期と光線状態、それから空の状態、雲の存在も含めて、それらを上手く取り込んでいると思います。
風景となると、前景・中景・遠景、この3つのバランスが必要になりますが、それもよく取られていると思います。
それから左右を見ますと、右の方に樹木を多く取り入れまして、散漫になるのを避けている、編集と構図が考えられている、ということです。
かなり絞りを小さくし、ピントが合う範囲を広げており、克明な描写に繋がっていると思います。
他の入選作品につきましては、入選作品アルバムのページをご覧ください。
プリントされた入選作品は、今後、各公民館や5月下旬に開催される秦野市商工まつりにて展示される予定です。
今回の応募作品は、 応募総数875点、248名(うちオンライン応募は518点で136名、プリント応募は357点で112名)でした。
来年度も写真コンクールを開催いたしますので、皆様の力作のご応募お待ちしております。
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