丹沢山ろく「里地・里山」学習会のご案内
2012年4月20日
東日本巨大地震、大津波、福島第一原子力発電所の事故は、自然の持つ巨大なエネルギー、人間存在と知の有限、政治の機能不全を痛感させられた一念でした。
それぞれの地域で、人びとは当たり前のように自然の恵みを受け、便利で快適な社会・経済生活ををつづけてきました。しかし、日々の暮らしが営まれる地域は、失われてはじめて故郷としての存在感を増します。
私たちの身の回りにある里地・里山は、自然と私たちの暮らしの「はざま」にあって、様々な恩恵を与えつづけてきました。しかし、戦後の日本の暮らしや経済、エネルギー改革や農業・林業の後継者不足などの影響を受け、荒廃の一途です。
丹沢ドン会では、1992年の設立以来、丹沢の自然と私たちの暮らしの在り方を問いつづけ、実践の場として、丹沢山ろく名古木にその場を得ました。棚田の復元と米づくり、安全で安心な食べ物づくりに取り組み、伝統的な農村景観を次世代に引き継ぎたいと活動を続けています。
丹沢自然塾のスタートに当たり、里地・里山の仕組みや人間生活との関わり、そこに生息する生き物たちのことを知ることから始めたいと思います。名古木の生き物たちの現状や意味、多様性を保持するための方法を東海大学の北野先生にお話しいただきます。ドン会の初代理事長・童話作家の岡進さんには、里地・里山の仕組みやドン会20年の活動、その意味について、実践を通した具体的な話をお聞きします。その後、会場のみなさんとの質疑応答・フリートークで、日ごろの自然への思いや疑問・課題を話し合います。
今こそ、地域と私たちの暮らし、そこに生息する生き物たちのことを改めて考え、新たな暮らし方、生き方を創り出して生きたいと思います。ふるってご参加くださいますよう、ご案内いたします。
◆共催 NPO法人自然塾丹沢ドン会・秦野市(森林づくり課)
◆日時 2012年4月21日(土) 14時~17時
◆会場 秦野駅前「なでしこ会館」4階 大会議室
13時~ 会場準備
13時30分~13時55分 受付
13時55分~ 学習会開会
14時~14時50分 講演1 名古木の棚田の自然度-復元棚田と休耕地の生き物たち-
講師:北野忠(東海大学人間環境学科自然環境課程准教授)
15時~15時50分 講演2 丹沢ドン会20年の取り組みと「里地・里山」の意味
講師:岡進(NPO法人自然塾丹沢ドン会初代理事長・童話作家)
16時~16時20分 レポート 名古木の自然農による野菜づくり
講師:伊藤四郎(NPO法人自然塾丹沢ドン会)
16時20分~17時30分 質疑応答・フリートークの会
◆一般参加(無料) 興味関心のある方の参加、大歓迎です。